自然体で楽しむ|メンズカジュアルコーデの基本とスタイル

カジュアルファッションとは、「日常に寄り添う」「形式にとらわれない」「気負わない」スタイルのこと。つまり、肩肘を張らずに自然体でいられる装いのことを指します。シンプルで快適なだけでなく、心地よさや個性を大切にできるのもカジュアルの魅力です。
この記事では、そんなカジュアルコーデをメンズファッションに取り入れるための基本やスタイル、男性におすすめのコーディネート例をご紹介します。
カジュアルコーデをおしゃれに見せる3つの工夫
1. 色数をしぼって整える
配色はコーディネートの印象を大きく左右します。ベースカラー・アクセントカラー・差し色を意識し、全体を3色以内にまとめると統一感が生まれます。白・黒・ネイビー・カーキなどの落ち着いた色合いを中心に組み立てると、自然で品のある装いになります。
2. きれいめ要素を一つ加える
カジュアルが「ラフ=だらしない」印象にならないようにするためには、シャツやテーラードジャケット、レザーシューズなどの“きれいめ”なアイテムを加えるのが効果的です。全体のバランスが整い、大人らしさと清潔感が引き立ちます。
3. 季節を先取りする
季節の変わり目には、素材や色合いで「季節感」を先取りするのもおしゃれの工夫。たとえば、春先には淡い色のニットやコットンジャケット、秋にはウール混のシャツや落ち着いた色味のパンツを選ぶなど、素材やトーンで季節を感じさせましょう。
代表的なメンズカジュアルスタイルとその背景
カジュアルファッションは、ただのラフな服装ではなく、それぞれに背景やカルチャーがあります。自分に合ったスタイルを知ることで、より深くファッションを楽しむことができます。
アメリカンカジュアル(アメカジ)
20世紀のアメリカ西海岸を中心に広まった、学生や労働者のリアルな日常着がルーツ。ジーンズ、チェックシャツ、スウェット、スニーカーといった定番アイテムが特徴です。ワークウェアやミリタリーの要素も取り込みつつ、力の抜けた自然体のスタイルをつくります。
ストリートスタイル
ヒップホップやスケートボードなど、若者文化から発展したファッション。1980〜90年代にニューヨークやロサンゼルスの路上から生まれました。オーバーサイズのトップスやロゴ入りアイテム、バケットハットやスニーカーなどが代表的。自由な発想と自己表現を大切にするスタイルです。
ワークスタイル
建設現場や工場などで使われていた作業着に端を発するスタイル。耐久性に優れたデニムやダック生地、シャンブレーシャツ、オーバーオールなどが中心アイテムです。近年では機能性の高さや無骨な美しさが見直され、街着としても親しまれています。
ミリタリースタイル
軍用服に由来するスタイルで、MA-1やカーゴパンツ、フィールドジャケットなどが代表例。ミリタリーは戦後に民間へ広まり、男らしさと合理性を兼ね備えたファッションとして定着しました。アースカラーを基調とした控えめな色味が多く、どんなアイテムにもなじみやすいのが魅力です。
アウトドアスタイル
登山やキャンプなどの自然活動から派生したファッション。防水性や耐久性を備えたアイテムを、タウンユースとしても取り入れる動きが広がりました。マウンテンパーカーやフリース、テック素材のパンツなど、高機能かつ軽快な装いが特徴です。
現在はこれらの要素が多様にミックスされた、より自由な着こなしが広がっています。
男性におすすめのカジュアルコーデ例
- カットソー × テーパードパンツ:カジュアルなボーダーカットソーなどを、テーパードシルエットのパンツと革靴で引き締めれば、大人っぽい印象に。
- テーラードジャケット × デニム:きれいめジャケットにラフなデニムを合わせた王道ミックス。上品さと親しみやすさのバランスが絶妙です。
- ニットで大人の雰囲気に:上品で清潔感のあるイメージのニットを取り入れることで、定番のTシャツとは違った大人の雰囲気を演出できます。落ち着いた配色とミニマルなアイテムで構成すれば、洗練された都会的なスタイルに仕上がります。
清潔感のあるきれいめカジュアルも人気
ファッションに清潔感を求める傾向が強い20代男性にとって、「きれいめカジュアル」は好印象を与える王道スタイルです。
- ネイビーのセットアップ:スタイリングに迷ったときはダークカラーのセットアップを。白シャツや白スニーカーを合わせるだけで、爽やかで好感度の高いスタイルが完成します。
- シンプルなモノトーン:黒やグレーなどカラーパレットを無彩色でまとめることで、品のあるスマートな印象に。
- ストライプシャツ:細めのストライプ柄は、ビジネスにも休日にもなじみやすく、爽やかさと誠実さを演出してくれます。
自然体のまま、自分らしく装う
カジュアルスタイルは、形式に縛られず自由に装えるからこそ、自分らしさが映える装いでもあります。派手さではなく、さりげない心配りや季節感、過ごしやすさを大切にすることが、おしゃれの本質といえるかもしれません。
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